空き家売却時にかかる税金とは?譲渡所得税の税率と利用できる特例を解説

空き家売却時にかかる税金とは?譲渡所得税の税率と利用できる特例を解説

空き家の売却を検討されている方にとって、税金の負担は重要な関心事ではないでしょうか。
売却時には譲渡所得税をはじめとした複数の税金が課せられる可能性があるため、特例制度などをうまく利用して税負担を軽減することが大切です。
そこで、空き家を売却する際にかかる税金についてと、譲渡所得税の税率、空き家の売却で活用できる特例について解説します。
空き家の売却をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。

空き家を売却する際にかかる税金

空き家を売却する際にかかる税金

空き家を売却して利益が出た場合、その利益に対して税金が課せられます。
おもな税金として、譲渡所得税、復興特別所得税、住民税があり、これらを合わせて考慮する必要があります。

譲渡所得税

譲渡所得税は、不動産の売却によって得た利益(譲渡所得)に対して課せられる税金です。
譲渡所得は「売却価格 - 取得費 - 譲渡費用」で計算され、この金額がプラスになった場合に税金が発生します。
取得費には購入価格や建築費、購入時の仲介手数料などが含まれ、譲渡費用には売却時の仲介手数料や測量費、建物の解体費用なども含まれます。
空き家の場合、相続で取得したケースが多く、相続時の評価額や被相続人の購入価格を取得費として計上することになるでしょう。
ただし、購入時の資料が見つからない場合は、売却価格の5%を取得費として計算する概算取得費の制度もあります。
この場合、取得費が実際よりも少なくなることが多く、結果として税負担が重くなる可能性があるため注意が必要です。

復興特別所得税

復興特別所得税は、東日本大震災からの復興のための財源確保を目的として、2013年から2037年まで課税される税金です。
具体的には、譲渡所得税額の2.1%が復興特別所得税として追加で課税されます。
たとえば、譲渡所得税が100万円の場合、復興特別所得税は2万1,000円となります。
なお、この税金は所得税に上乗せして徴収される仕組みです。

住民税

売却時に利益が出ると、譲渡所得(利益)に対して住民税も課せられます。
住民税の税率は所有期間によって決められています。
なお、住民税は翌年度に課税されるため、空き家を売却した年の翌年に支払うことになる点にご注意ください。
住民税の計算も譲渡所得をもとにおこなわれ、特例の適用があれば住民税も軽減される仕組みです。
また、住民税には均等割と所得割がありますが、譲渡所得に対しては所得割のみが課税されます。

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空き家売却にかかる税金「譲渡所得税の税率」について

空き家売却にかかる税金「譲渡所得税の税率」について

空き家売却時の譲渡所得税の税率は、売却する不動産の所有期間によって大きく異なります。
所有期間が5年を超えるかどうかが重要な分岐点となり、この判定は売却した年の1月1日時点での所有期間でおこなわれます。

長期譲渡所得(所有期間5年超)

売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える場合は長期譲渡所得となり、税率は所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%の合計20.315%です。
一般的に、相続で取得した空き家の多くは長期譲渡所得が多いといえるでしょう。
なぜなら、相続で取得した不動産の場合、被相続人の取得日から引き継いで所有期間を計算するためです。
たとえば、親が30年前に購入した家を相続して1年後に売却した場合でも、31年間所有していたものとして長期譲渡所得の税率が適用されます。
長期譲渡所得の場合、短期譲渡所得と比較して税率が約半分となるため、税負担を大幅に軽減できるメリットがあります。
仮に1,000万円の譲渡所得がある場合、長期譲渡所得では約203万円の税金となりますが、短期譲渡所得では約397万円となり、その差は約194万円です。

短期譲渡所得(所有期間5年以下)

売却した年の1月1日時点で所有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得となり、税率は所得税30%、復興特別所得税0.63%、住民税9%の合計39.63%と高率になります。
短期での売却は税負担が重くなるため、可能であれば5年を超えてからの売却を検討するのがおすすめです。
短期譲渡所得の高い税率は、不動産の短期売買による転売目的の取引を抑制する目的があります。
空き家の場合、新たに購入してすぐに売却するケースは少ないですが、相続以外で取得した場合には注意が必要です。
たとえば、2019年3月1日に取得した不動産を2024年3月1日に売却した場合、売却年の1月1日時点では4年11ヶ月の所有期間となり、短期譲渡所得となってしまいます。
この場合であれば、2025年1月1日以降に売却すれば長期譲渡所得の適用を受けることができるでしょう。

所有期間が不明な場合の対応

相続で取得した空き家の場合、被相続人がいつ取得したのか資料が見つからないケースがあります。
このような場合は、法務局で登記事項証明書を取得することで、所有権移転の日付を確認できます。
また、固定資産税の納税通知書や権利証などからも取得時期を推定することが可能です。

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空き家の売却で活用できる税金の特例

空き家の売却で活用できる税金の特例

空き家の売却には税負担を軽減できる特例制度があります。
条件を満たせば大幅な節税効果が期待できるため、売却前に十分に検討し、積極的な活用を図ることが重要です。
ここでは、空き家売却で利用できる特例を解説します。

空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除

相続により取得した空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例です。
ただし、この特例を適用するためには、対象となる家屋は昭和56年5月31日以前に建築されており、相続開始直前において被相続人が1人で居住していたものである必要があります。
また、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却する必要があり、売却価格が1億円以下である必要があります。
これらの条件は厳格ですが、適用できれば多くの場合、譲渡所得税を大幅に軽減または非課税にすることが可能です。
たとえば、2,500万円の譲渡所得がある場合、この特例を適用すれば譲渡所得は0円となり、税金は一切かかりません。
仮に特例の適用がなければ、長期譲渡所得として約508万円の税金が発生することになるため、その節税効果は非常に大きいと言えるでしょう。

10年超所有軽減税率の特例

所有期間が10年を超える居住用財産を売却する場合は、10年超所有軽減税率の特例が利用可能です。
適用されれば、譲渡所得6,000万円以下の部分については軽減税率(所得税10%、復興特別所得税0.21%、住民税4%)が適用されます。
通常の長期譲渡所得の税率20.315%と比較して、軽減税率は14.21%となり、約6%の軽減効果があります。
ただし、空き家の場合は居住用財産としての要件を満たす必要があるため、適用できるケースは限定的といえるでしょう。
具体的には、相続開始直前まで被相続人が居住用として使用していた家屋で、相続人が居住用として使用した期間があることなどが求められます。
なお、この特例は3,000万円特別控除との併用も可能です。
たとえば、譲渡所得が4,000万円の場合、まず3,000万円特別控除を適用して譲渡所得を1,000万円に減額し、残りの1,000万円に対して軽減税率を適用することで税負担を軽減できます。

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まとめ

空き家売却時には譲渡所得税や住民税などの税金が課せられ、所有期間により税率が大きく異なります。
短期所有では約40%、長期所有では約20%の税率が適用されます。
ただし、3,000万円特別控除などの特例を活用すれば大幅な節税が可能なため、特例制度をうまく利用して売却を成功させましょう。

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