老朽危険家屋解体撤去補助金制度とは?他の支援についても解説

老朽危険家屋解体撤去補助金制度とは?他の支援についても解説

長年放置してしまっている老朽化した空き家を所有しており、高額な解体費用でお困りではありませんか。
建物の倒壊や近隣トラブルのリスクを心配しつつも、資金面の負担がネックとなり、やむを得ずそのまま放置してしまっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、解体にかかる費用の負担を大幅に軽減できる「老朽危険家屋解体撤去補助金制度」の目的や支給条件にくわえ、住居解体に活用できるその他の補助金制度についても解説します。
空き家の解体を前向きに検討しており、少しでも自己負担の費用を抑えて安全に手続きを進めたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

老朽危険家屋解体撤去補助金制度の目的と上限額

老朽危険家屋解体撤去補助金制度の目的と上限額

今回のテーマを理解するためには、主に制度の目的や上限額などの基本事項をおさえる必要があります。
まずは、補助金制度の目的や具体的な支給上限額、そして申請の流れについて解説していきます。

制度創設の背景と目的

少子高齢化や人口減少の影響で、相続後も管理されない空き家が増え、倒壊や部材の落下などが地域の安全を脅かす課題となっています。
さらに、雑草の繁茂や害虫、不法投棄などが発生すると、周辺の景観や衛生環境にも悪影響を及ぼしかねません。
こうした状況を受け、2015年に空家等対策の推進に関する特別措置法が全面施行され、自治体による対策が進みました。
しかし、解体にはまとまった費用がかかるため、危険性を認識していても所有者だけでは着手しにくいことも少なくありません。
そこで、多くの自治体では工事費の一部を補助し、住民の安全確保や防災性・景観の改善、解体後の土地活用を後押ししています。

支給上限額の幅と基準

老朽危険家屋の解体補助は市区町村が主体となって運用するため、制度名や補助率、支給上限額は自治体ごとに異なるため注意が必要です。
補助率や支給上限額は自治体ごとに異なるため、物件所在地の制度内容を確認する必要があります。
一方、接道条件が悪く重機を入れにくいなど、工事の難易度が高い物件では上限を200万円程度まで設定する自治体もあります。
また、補助額の算定方法も自治体によって異なるため、申請前に対象経費や算定基準を確認しておきましょう。
そのため、見積もり額に補助率を掛けた金額がそのまま支給されるとは限らず、申請前に対象経費や上限額を確認しておくと安心でしょう。

基本的な申請の手順

申請を進める際は、まず物件所在地の自治体へ事前相談をおこない、職員などによる現地調査や危険度の判定を受けます。
対象と判断された後は、見積もり書や登記事項証明書、配置図、現況写真、納税証明書など、指定された書類をそろえて提出する流れです。
審査を通過して交付決定通知を受け取ってから、解体業者と正式に契約し、工事へ着手します。
なお、交付決定前に契約や工事を始めると補助対象外になることがあるため、手続きの順番には注意が必要です。
工事完了後は工事写真や処分を確認できる書類を添えて実績報告し、完了検査を受けた後に補助金が支払われるため、工事費の一時的な準備も進めておきましょう。

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自治体ごとに異なる支給条件と共通の審査基準

自治体ごとに異なる支給条件と共通の審査基準

前章では補助金制度の基本概要について述べましたが、ご自身の家屋が対象になるかどうかも気になりますよね。
ここでは、建物の状態や所有者に関する共通の審査基準など支給条件について解説します。

対象となる建物の要件

補助対象となる建物には、一定期間にわたって居住実態がなく、空き家の状態が続いていることを条件とする自治体が多くあります。
たとえば、1年以上誰も住んでおらず、電気や水道の使用状況などからも居住していないことが確認される場合もあるでしょう。
また、倒壊や屋根・外壁の落下によって、道路や隣接住宅へ被害を及ぼすおそれがあるかどうかも重要な審査項目です。
そのため、所有者の判断だけではなく、建物の構造や防火性、衛生面などを点数化する不良度判定がおこなわれることがあります。
さらに、旧耐震基準の住宅や木造・軽量鉄骨造などに対象を限定する自治体もあるため、現況と制度要件を事前に確認しましょう。

共通する審査基準とは

申請者は、原則として対象となる空き家の所有者、または権利関係を確認できる法定相続人であることが求められます。
登記上の所有者が亡くなっている場合は、相続登記を済ませるか、相続人であることを示す書類を整えたうえでの申請が必要です。
また、共有名義の不動産では、ほかの共有者の同意書を求められることが多く、申請者だけで手続きを進めることはできません。
さらに、市区町村税などに滞納がないことを要件とする自治体もあるため、申請前に確認しましょう。
そのほか、同種の補助金を重複して受けていないことや、工事前に交付決定を受けることなども必ず確認しておきましょう。

自治体による独自条件

補助制度の細かな条件は自治体ごとに異なり、前年の世帯所得を基準とする所得制限を設けている場合があります。
また、地域内の事業者利用を促すため、市区町村内に本店や営業所を置く施工業者への依頼が条件となる例も少なくありません。
さらに、周辺への影響が大きい特定空家など、一定の危険性が認められた建物だけを対象とする制度もあるでしょう。
必要書類にも違いがあり、相続物件では戸籍謄本、共有物件では同意書、旧耐震基準の住宅では耐震診断に関する資料を求められることがあります。
そのため、施工業者を決める前に自治体へ相談し、対象要件や必要書類を確認してから準備を進めることが大切です。

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住居解体に活用できるその他の補助金と支援制度

住居解体に活用できるその他の補助金と支援制度

ここまで老朽危険家屋の制度を解説しましたが、それ以外の支援策についてもおさえておきましょう。
最後に、住居の解体工事に活用できるその他の便利な補助金や支援制度について解説していきます。

木造住宅解体の補助金

木造住宅の解体工事に対する補助制度は、老朽化した住宅の撤去を進め、地震や火災による被害を抑える目的で自治体が設けています。
旧耐震基準の住宅など、一定の要件を満たす住宅の解体を対象とした補助制度を設けている自治体もあります。
解体費用は建物の大きさや立地条件によって高額になることもあるため、補助を利用できれば所有者の負担軽減につながるでしょう。
また、更地にした後は、新築や駐車場整備、売却など、土地の次の活用方法を検討しやすくなります。
ただし、解体後は住宅用地に対する固定資産税の特例が外れる場合もあるため、跡地の利用条件とあわせて事前に確認することが大切です。

国交省系の関連補助金

国が支える関連制度には、自治体による総合的な空き家対策を後押しする「空き家対策総合支援事業」などがあります。
この仕組みでは、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づいて対策を進める自治体を、国が財政面から支援する仕組みです。
対象は建物の除却だけではなく、空き家の活用や跡地整備まで含まれるため、地域全体の住環境改善につながる点も特徴といえるでしょう。
また、自治体が設ける制度を通じて、所有者による老朽住宅の除却費の一部が補助対象となる場合もあります。
ただし、所有者が国へ直接申請する制度とは限らないため、付属物やアスベスト除去など追加工事の対象範囲も含め、物件所在地の自治体へ確認しましょう。

部分的な解体支援制度

住宅全体を解体しない場合でも、敷地内にある危険な構造物だけを撤去する補助制度を利用できることがあります。
代表的なのがブロック塀などの撤去支援で、通学路や避難路に面した倒壊のおそれがある塀を対象とする自治体も少なくありません。
補助内容は、撤去費の2分の1程度とし、上限を12万円から20万円ほどに設定する例のほか、撤去する長さに応じて算定する方式もあります。
また、道路に面していることや一定以上の高さがあること、自治体の危険度判定を受けることなどが主な条件です。
このような制度も工事前の申請と交付決定が基本なので、先に撤去を始めず、部分的な支援も含めて安全対策を検討しましょう。

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まとめ

老朽化した危険な空き家の解体を支援する補助制度は、補助率や上限額が自治体ごとに異なるため、着工前の確認が重要です。
補助対象の条件は自治体ごとに異なり、空き家の状態や危険度、市税の滞納がないことなどが要件となる場合があります。
老朽危険家屋の制度以外にも、木造住宅の解体補助や国が支援する事業、ブロック塀などの部分的な撤去支援制度もあるため、上手に活用すると良いでしょう。

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